導入事例
会計ソフトウェアの大手企業 Y社様
従業員モチベーション向上施策「GRATICA」導入事例
すべては現場発信がカギ。繁忙期でもカード利用数が20倍になった理由
Y社様は、会計ソフトから事業支援サービスまで、日本のスモールビジネスを強力にバックアップしている企業です。800名を超える全スタッフのうち、半数以上が顧客対応に携わるCS本部のメンバー。お客様対応を最優先しているからこそ、社内でのコミュニケーションが希薄になりがちな点をカバーするため、GRATICAを採用しました。導入から1年、担当者も驚くほど大きな変化が生じた背景に迫ります。
Y社様 CS本部/ジョブリーダー M 様
Y社様 CS本部 S 様
顧客対応に追われる中でも、社内コミュニケーションの向上を
今回GRATICAを導入したのは、Y社様のなかでも顧客対応をメインとしているCS本部です。9時半から17時半まで、ほぼ一日中お客様からの電話対応をしているので、社内で情報共有をはかる時間がとりにくく、一体感を作り上げるのが難しい点がネックでした。
また、大阪と札幌の2拠点で業務を行っていること、さらにはコロナ禍でリモートワークが増えたことから、どうしてもコミュニケーションが希薄になっていたことは否めません。そこで、サンクスカードを導入して社内コミュニケーションの向上をはかろうということになりました。
GRATICAを選んだ理由は、UIやUXといった点が優れていたことがひとつ。管理側、利用側ともに特別難しい操作の必要がないので、誰でも簡単に利用できそうだなと直感的にわかりました。また、カードのテンプレートもカジュアルかつユニーク。頻繁にデザインが更新されるので、楽しく選べるという点も魅力的でしたね。
なにより、無料お試しプランがあり、気軽に試せたことが大きかったです。今回の取り組みでは、この後お話しますが、通常のY社様の事業方針とは異なった展開方法にチャレンジしました。この取り組みが成功するか、長く続けられるか未知数だったので、導入のハードルが低いGRATICAは非常に相性が良かったです。他社サービスと比較検討もしましたが、迷いはなかったですね。
トップダウンではなく、現場発信でGRATICAの浸透をはかる
通常、Y社様の事業展開は、綿密に計画を練り、準備を1から100まで完璧に固めたうえで、全チームに伝えて一斉展開するというトップダウン法を用いています。抱えている顧客数を考えると、「様子を見ながら軌道修正する」という方法はリスクが大きいためです。
けれども、今回のGRATICA導入においては、各チームに推進役を設け、徐々にチーム展開をしていく。出てきた課題や問題点を都度クリアにして、成熟した運営設計へと近づけていき、最終的に本部全体で展開を……というスモールスタートを試みました。
私たち本部が決めたことは2つだけ。エンゲージメントに関する課題感を持ち、積極的にアイデアを発散できるリーダー職以上の人をペルソナに設定し、各チームで募集したこと。そして、比較的時間の融通がききやすいバックオフィスのチームから導入をスタートすることです。そのほかの細かなやり方は、各チームにすべて委ねました。
スモールスタートがいつしか一大プロジェクトに
推進役が集まる定例会を2週間に1度開催し、すでにGRATICAを導入しているチームがどのように利用しているか、課題はなにかを共有。3ヶ月ほど時間をかけて、少しずつ全チームへと浸透させていく予定でした。しかし、想定外の事態が起こりました。
じつはスタートして1ヶ月のタイミングで、もっとも導入が難しいと思っていたチームから「うちのチームもはやく導入したい」と声が上がったんです。これがきっかけで、展開スケジュールは一気に前倒しとなり、CS本部全体での導入にまで至りました。GRATICAがどんなサービスか、どのようにチーム内で訴求していくかの共通認識を持ったうえでキックオフできたこと、そして、推進役の間で情報共有が徹底されていたことが勝因でしょうか。
2021年6月に本プロジェクトがスタートし、会社の期が変わる10月までの3ヶ月で、CS本部の全スタッフが最低1回はサンクスカードを利用した状況まで持っていけました。
現在の推進役は2代目。感謝を伝え合う文化をより定着させるため、新たなミッションのもとプロジェクトを進行しています。
利用率の伸び悩みを打破できたカギは「ボトムアップ」
スムーズに浸透したように見えますが、利用率や活用率が伸び悩んだ時期もありました。推進役の人たちは業務と並行してプロジェクトを進めているので、リソースが足らず、もどかしい思いをしたことも多かったようです。
その状況を打破するために、推進役間でのコミュニケーションを意識的に増やしました。チャットツールを導入し、リアルタイムで意見交換できるようにしたことも良かったかもしれません。
そのおかげか、初代、2代目問わず、推進役からの情報発信がより一層活発化しました。じつは、CS本部が配置した推進役以外に、各チーム内でも推進役が自然と誕生し、さまざまな試みをしていたんですよ。
私たちは何も指示していません。うれしい誤算ですね。
たとえば、「39イベント」。3月1日から9日まで、確定申告前の超繁忙期だからこそ、カードを送り合って励まし合い、乗り越えませんか?というもので、この期間はカード利用率が通常時の20倍になりました。ただ「GRATICAを使いましょう」と伝えるのではなく、参加したくなるような企画とメッセージを発信し続けてくれたからこその結果でしょう。
ちなみに、リーダーが積極的にカードを送ることで、利用率が上がったという話をほかの企業さんから聞きますが、Y社様の場合は反対です。現場スタッフが進んでカードを送り合い、盛り上がりを見せている。逆に、「リーダーももっとカードを送ってくださいよ!」と不満が出ているくらいです(笑)。これまでトップダウンが主だったY社様に、新たな風が吹き始めている気がします。
目指すは、会社全体で感謝を伝え合う文化の醸成
サンクスカードのおかげで、離れた拠点間でのやりとりが増えました。じつは私たちも、大阪と札幌という別の場所にいるんですよ。日常業務のなかのちょっとしたやりとりがカードのおかげで公になり、お互いを褒め合う機会も明らかに増えました。これらは、サンクスカードだからこそ成し得たこと。チャットなどでも簡単に「ありがとう」は伝えられますが、どうしても流れていってしまいます。その点、GRATICAなら、感謝の気持ちを取りこぼすことなく、もれなく相手に伝えることができますから。相手を選び、カードを選び、メッセージを考えて送る。多少なりとも手間はかかりますが、その分、想いは確実に伝わります。何度も見返せる点もうれしいですね。
カードでお互いの仕事を承認し合うことで、貢献しているという実感が生まれますし、サンクスカードは組織パフォーマンスを発揮するための土壌づくりに貢献していると実感しております。
また、日常業務における、ちょっとした感謝の気持ちなどを伝えあうことで、関係性をつくることができ、帰属意識も高まっていますし、その結果としてエンゲージメントが向上すると考えています。
このような好循環を創っていくためにも、継続してサンクスカードを利用していきたいと思います。
今後は、褒め合う文化の醸成だけにとどまらず、サンクスカードの利用状況とエンゲージメントの関係を分析して、マネジメントにも生かしていきたいです。