導入事例
地域密着型の新聞社 C社様
従業員モチベーション向上施策「GRATICA」導入事例
GRATICAは「おもてなし精神」の体現化である
手配り式フリーペーパー「ちいき新聞」を発行するC社様。従業員247名のこの会社内で飛び交うありがとうカードの枚数は月に約2000枚と、非常に高い割合でGRATICAが利用されています。そんなC社様の代表取締役 Yさんをオウケイウェイヴ総研の所長 大山が直撃取材。GRATICA導入の背景やありがとうカードがもたらす効果について、たっぷりと語り合いました。
すべては「人の役に立つ」ために
大山「いつもGRATICAをご利用いただき、ありがとうございます。まずは、GRATICAを知ったきっかけや導入の背景を教えていただけますか?」
Yさん「もう10年以上前になるでしょうか、紙のありがとうカードを導入したんです。『大山さんへ 先日の打ち合わせではありがとうございました。Y』といったように、名刺サイズくらいの紙に、手書きでメッセージを書くようなものでした。」
Yさん 「私どもの会社の経営理念は『人の役に立つ』です。自分以外の誰かのために、自分を役立たせることを常に心がけている。そのためには、人に感謝することは当然の行為ですよね。ただ、日常生活の中で『ありがとう』と言う場面って、なかなかないじゃないですか。少し気恥ずかしかったりもするのでしょうが、そのあたりを具現化しましょうということで、紙のありがとうカードを始めました。
コミュニケーションが円滑になり、社員にも概ね好評だったのですが……総務の負担がかなり増えてしまったことがネックでした。というのも、C社様は社員の数もそれなりにいますし、千葉を拠点に6つの支社と配送センターが2箇所、加えて編集センターもあります。出されたありがとうカードは、総務がすべて仕分けして、配送作業をしていたんですね。ついに『社長、これは本当に大変です』と総務のメンバーからヘルプがありまして(苦笑)」
大山「確かに、それは総務の方々の手間がかかりますね。加えて、『ありがとう新聞』というものを作成されていたとも聞きました」
Yさん「はい、今月はこんな良い行いをした人がいましたということを伝える社内新聞で、これも総務が作っていました。今月のMVA(Most Value Arigatou)を表彰したりもしていたので、彼らの負担がかなり大きかったことは事実です。
取り組み自体は良いけれど、やはり紙のカードでは限界がある。そこで、じつは一度別のサービスを導入したのですが、さらに良いものはないかと探していたときに出会ったのが、GRATICAでした。コスト的にもサービス内容的にも、これは良いね!という話になり、すぐにサービス導入へと至りました。2021年9月のことです」
大山「最初から、導入はスムーズでしたでしょうか。サービスが定着するまで、時間がかかったなどありましたか」
Yさん「はじめは、少しネガティブな声もありました。恥ずかしいとか、一部の人にカードが集中してしまうのではないかとか。送り合ったカードを第三者も閲覧できるという点が紙のカードと違いましたから、赤裸々に開示されることを気にしていた人も3割ほどいたのではないでしょうか。
でも、いざ使い始めてみると、これはいいね、と。設定次第で、カードを非公開にできますし、使い勝手も良い。御礼を伝えたいときに、スマホを取り出してサッと送れる利便性も大変好評です」
カード利用率が人事評価に反映されるメリット・デメリット
大山「C社様は、社員数に対してありがとうカードの利用比率が非常に高いため、私たちも注目していました。その理由はどこにあるとお考えですか?」
Yさん「まず、社員が皆素直ですよね。面白い、やってみよう!とすぐに行動に移す人が多いです。あとは、カードの利用率が人事評価のひとつであることが大きいでしょう。給料には職能給と成果給があるのですが、ありがとうカードを使ってコミュニケーションをたくさんとった人は、職能給のテーブルに少しプラスアルファされます。当然、退職金にも反映される。このことは、社員も理解しています」
大山「じつはいろいろな企業さんの話を聞いていると、カード利用をあえて強制していないというところもあります。そのなかで、C社様は人事評価のひとつに取り入れているという点が非常に興味深いです。
少し穿った質問になってしまうかもしれませんが……実務を実直にこなすこと以外で給料を上げるために、つまりお金のためにありがとうカードを多用するといった、言葉は悪いですが、あざとい動きをする人は社内で散見されませんか」
Yさん「正直、給料のためにやるなんてせこいな…とカードを使わない人も一定数はいます。ただ、やるやらないは自由ですが、カードを使って給料をプラスで得ている人に対して、文句を言う理由はないと思うんですね。私の考えとしては『あなたもやればいいじゃない』ということです。
たとえば、一部の人がサービスを使えないような状況であれば不公平ですが、誰もがGRATICAを利用できる環境ですから。ルールは一緒だよ、と。いろいろな意見があることも含めて、人事評価に取り入れているのが現状です。
事実、業務上のコミュニケーションは格段に向上しています。日常の些細な出来事に対しても『ありがとう』と感謝しあえているので、非常に良い文化が醸成できている。
禅語だったかな……『1日に25000回ありがとうと言う』というものがありますが、プラスのエネルギーも生じていますね。いまはコロナでなかなか対面できない中で、GRATICAを通して社員同士で密なコミュニケーションがとれていることは、大きなメリットです」
お客様の期待を超え続けるために必要な「おもてなし」の精神
Yさん「加えて言うと、ありがとうカードは、ひとつのおもてなしだと思っています。昔だったら、何かあれば手紙で感謝の気持ちを伝えました。それが、デジタルに形を変えただけ。このコミュニケーションが社内でできない人は、外へ出てもできません。うちは営業職が多いのですが、GRATICAの利用がコミュニケーション能力を自然に向上させていると思います。結果、営業成績にも影響してきますね。
お客様あっての会社です。常にお客様の要求を1mmでも超える提案をすることを、全従業員が大切にしています。そのためには、おもてなしの精神は必須。だんだんと新聞の広告自体が減ってきている中で、商品力はもちろんのこと、人間力こそ物を言う時代だと思います。
我々は45エリアでちいき新聞を配布しており、1エリアにつき一人営業がつくのですが、誰が担当するかによって数字が全然違ってくるんです。特に、リピート率が違いますね。営業結果を出すためには、人間力が大切。その人間力を磨くためにはおもてなしの精神が必要であり、ありがとうカードはそのひとつの手段なんですよね」
大山「ありがとうございます。C社様の営業事業の展開、発展の基礎となる基本的コミュニケーションの一助にGRATICAがなっていると知れて、大変うれしいです」
さらなる経営理念の浸透を目指して
大山「すでに、C社様の経営理念は社内でしっかり根付いていると感じますが、理念浸透のためにGRATICAのオリジナルカードを活用されている企業さんが多いこともお伝えしておきます。
じつは私たちオウケイウェイヴでも、会社のパーパスやビジョン、ミッションに関連するワードを盛り込んだデザインのカードを作成しています。そのカードをセレクトすることで、ただありがとうを伝えるだけでなく、あなたの行動はうちの会社の経営理念にピッタリだという称賛の想いも伝えられます。こういったカードの活用も、今後ぜひご検討いただければ幸いです」
Yさん「それは良いですね。経営理念は本当に私もすごく大事にしているので、会社説明会でもしっかり伝えていますし、理念に違反するような行為に対しては厳しい対応をしています。会社が強くなるためには、リーダーが要。強いリーダーを育てるためには、経営理念の共通認識が欠かせませんからね」
大山「最後に、今後GRATICAに対するリクエストなどがあれば、ぜひ教えてください」
Yさん「社内のコミュニケーションだけでなく、お客様とのコミュニケーションを深めるツールになれば、さらにありがたいですね。今後もC社様が『人の役に立つ』ために、ぜひお力を貸してください」